日本メダカの美を求めて・・・ メダカ天国一番館 トップページに戻る

風来坊のメダカとの出会い

 小生は平成21年の末まで、さつき盆栽屋を営んでいました。そして今、めだか遊びに熱中しています。メダカには実に癒されます。メダカ遊びが縁で、新しい仲間と出会い、集うて談笑し、賑やかな一時を楽しんでいます。

 小生のメダカとの出会いは、広島さつきセンター園主、大場幸雄氏のもとに出向いた事です。九州の盆栽交換会会場でのこと「大場さん、草取りでも何でもするけん、俺ば使うて」。「よかよ〜」。たったこれだけの会話でした。その一週間後、商売道具のハサミをもって氏のもとに出向きました。平成6年12月でした。その押しかけ行為が、後年メダカに関わる縁となりました。

 木作りに燃えながら一年を過ぎ二年が過ぎていきました。さつきの主な手入れは冬季にやります。暖房したビニールハウスの中が作業場でした。お客さん達が何時もいて、活気にあふれていました。大場さんのかもすオーラーの心地よさに、ついついはまって、今日誰云うたか「大場菌」に冒されるの流言、まさにその如しでした。

 バブルがはじけて、さつき業界も負の影響を当然受ける状況下、此処は不景気など何処吹く風といった雰囲気でした。そうしたなか、やがて大場さんの様子に大きな変化が生じました。大場さんは別棟のハウスに籠るようになりました。さつきのことなど心にあらずの様子で、何かに捕りつかれているように見えました。そのハウスの中には何時の間にかメダカのような違うようなメダカが飼われていました。「この忙しい最中に、メダカ?」「何んば考えとっと、アホじゃなかろか〜」。そう思ったのは小生だけではないはずです。

 ある日、ちょっかい心でそのハウスの中を覗きました。普通のメダカに毛が生えた程度のメダカが泳いでいました。日を追うごとに大場さんのメダカ熱は上がる一方でした。メダカ以外に目に留まるものなど何にもなかったでしょう。 メダカに集中したその凄まじさを垣間見ました。大場さんのメダカとの関わりは、平成9年末頃に始まったと記憶しますが、以来今に至るまで、メダカ熱は上りっぱなしなのです。孤軍奮闘、ハウスに籠り、交配に交配を重ねる大場さんでした。小生は、メダカを飼う気などさらさらなかったのですが、交配をして変化したメダカの出現には、ほんの少し、興味がよぎることも・・・

 平成12年この期の作業を終えて、わが家へ帰省の折り「はい メダカ」。蓋つきの小さいビンに入った8匹のメダカをいただきました。帰路に立ち寄ったサービスエリアで、メダカ達が息苦しかろうと思い、蓋を開けてやりました。一匹が飛び出てアスファルトの地べたに落下。半だるまメダカをいそいで拾い上げました。わが家まではなんとか生きていました。水連鉢を買ってきて泳がせました。可哀そうにそのメダカは★になりました。庭の片隅に穴を掘って埋めてやりました。残りの7匹は元気でほっとしました。与える餌をチュピチュピ音を立てて食べました。そんなメダカを見ていて、複雑な思いが過ぎりました。 メダカ達の泳ぐ波紋の中に、にんまり笑っている大場さんの顔が過ぎったのです。メダカに没頭する大場さんをせせら笑った小生が、まさかメダカを飼うなんて・・・餌に寄ってきて、水面に浸した指先をチュッチュッするメダカと戯れるとは・・・

 それから2年後の平成14年3月、8年間の大場さんのもとでの仕事を終ることにしました。平成12年に7匹が、13年には15匹のメダカがわが家に泳ぐようになりました。水連鉢のなかには、近くの川から拾ってきた大小の石を入れてやりました。朝起きて、メダカを眺める小生に相成り果て、楽しんでおりました。そうしたある日、訪れた大場さんいわく、「あ〜こんな飼い方してるんだ〜 へ〜」。なんのことやら、その言葉の意味するところを、はかりかねていました。でもその後に解りました。小生の飼い方では、系統不明のメダカしかできないことが。「へ〜〜〜」なんて言われた小生、よしこうなったら氏が欲しがるメダカを作ってみせる、いまにみとけよ。もうすっかり、大場さんペースにはまっていました。大場菌に冒され、メダカ作りにカッカッと高熱を発しながら、今日に至っておるところです。

 今では木作りからメダカ作りに変わり果ててしまった小生であります。いえ、メダカ遊びのおかげで、男女問わず年齢問わず、思想を問わず仕事を問わず、一同に会して談笑できる新しい仲間と出会い、楽しい日々をいただいております。ほんとに、めだかはよかです。

 大場幸雄氏との出会いのおかげで、メダカと出会い、ばんばんざ〜〜〜〜いです。近頃の大場さんをちらり見て、その顔の中に、かっての険しい形相の80%はうすれ、如何ばかりかの温厚爺の相が漂よっているように。目指す頂上の6合目辺りの達成感を抱きながら、なお7合目から先の夢を楽しむようなご様子。幾種類もの新種めだかを作出して、今日めだかの素を築いた大場さんに敬意を抱いております。おめでとうさ〜〜〜〜〜〜〜ん!そしてありがとさ〜〜〜〜〜〜〜ん!まんまんさん あ!

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